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公開日:2014.08.01 更新日:2020.07.275136view

夏の食欲不振とむくみをスッキリ解消【小豆と粟のドリンク】

簡単薬膳レシピ(2)

真夏を迎え、常に冷房が効いた環境にいる方も多いことと思います。
過酷な自然環境の中で身体の機能を正常に保つため、人は昔から食事や生活養生などを工夫し、季節に対応出来るようバランスを取っていましたが、便利な現代においては「冷え過ぎ」を避けることが「夏の養生方法」のひとつといえるでしょう。
暑い日に冷えたビールをキュッと飲むのは爽快ですが、冷たい飲み物を摂り過ぎると「胃腸」に負担をかけてしまいます。
冷えは血行不良だけではなく、漢方でいう「脾」(胃腸などの消化機能・栄養吸収に関わるもの)の働きを低下させ、胃腸の不快感、むくみ、暑気ばての原因になります。
更に「肺」(呼吸器全般・水分代謝の機能)も冷えの影響を受けやすく、夏から秋の季節の変わり目に鼻水や咳が出るなどの症状があらわれることもあります。夏はもちろん、秋に向けた季節の変化にも対応できるよう、普段から必要以上に身体を冷さないように心がけましょう。
薬膳では季節を感じながら、季節に適応する食材を普段の食生活に取り入れます。食材の性質を知り、効能を最大限に生かしましょう。
今回は夏におすすめの「小豆」「粟」「ココナッツミルク」を使った飲み物をご紹介します。

◎小豆
漢方の生薬でもある小豆は「赤小豆(せきしょうず)」といい、余分な水分を除く効果があります。陰陽道では小豆の赤い色が邪気を払うといわれ、日本では6月30日の「夏越の祓い」に、「水無月」という小豆を使った和菓子を食べる伝統があります。湿気が多く、余分な水分が溜まりやすい夏に小豆を食べる習慣は、とても理にかなっています。

◎粟
粟は体力回復によいとされ、日本でも昔から暑気ばてや産後の食事として活用されていました。消化吸収力を高め、水分代謝を調整し、吐き気や消化不良などに良い食材です。

◎ココナッツミルク
南国のイメージがありますが、その効能は、気力を補い、余分な熱を取り去り、渇きを潤すなど、ちょうど夏の暑気ばて予防にも良い食材です。

<小豆と粟のドリンク>
■材料:(3〜4人分)

*ココナッツミルク 200cc
*水 200c
*煮小豆 180~200g 
(缶詰や赤飯用の市販の物でも可)
*粟 25g
*粟を煮る為の水 200cc弱

缶詰を使わない場合は好みや体調に応じ、キビ砂糖、黒糖、蜂蜜、羅漢果(中国お茶屋さんから手に入ります)などで楽しむことが出来ます。

■作り方:
①.粟を洗い鍋に入れ、水を加えて弱火にかけ、15分ほど水気がなくなるまで煮る。

②. (1)の鍋に煮小豆、ココナッツミルク、水200ccを入れて弱火にかける。
沸騰をさせすぎないように、時折かき混ぜましょう。

③.弱火で一煮立ちさせ、更に3分ほど煮たら、軽く粗熱を取り器に盛ります。

【備考】
余った物は冷蔵庫で2〜3日保存が可能です。
その際にココナッツは固まりやすいので、室温に戻すか温め直してください。
ホットの方がお腹に優しいのでおすすめです。

楠田 直美 - Kusuda Naomi
漢方スタイリスト・薬膳養生アドバイザー・
英国IFPAアロマセラピスト
漢方と自然療法で病気を克服した経験を生かし「頑張りすぎて続かないより、出来る範囲で楽しみながら」をモットーに、人生を豊かに暮らしたい人を応援する「一波(かずは)」として活動をし、漢方薬膳・自然療法を取り入れた講座やセラピーを提供。
現在、「薬膳酒作り」「はじめての漢方入門」の講師として活躍中。

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