- 鈴木 養平 - Youhei Suzuki[薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]
1969年宮城県生まれ。東北医科薬科大学卒業後、薬日本堂入社。臨床を経験し、店舗運営、教育、調剤、広報販促に携わる。札幌に勤務中、TVの漢方コーナーにてレギュラー出演。漢方薬による体質改善の指導・研究にあたる一方で、“漢方をより身近に”とセミナー講師・雑誌・本の監修(『おうちでできる漢方ごはん』『かんたん・おいしい薬膳レシピ』)で活躍中
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きちんと休めてますか?~秋バテにならない為の対応法~
プチ不調は自分でカイゼン Vol.65
寝れば疲れは取れるは間違い!正しく休むのは難しい!?
長引く暑さによって、夏バテかな?と感じている方はとても多いと思います。
漢方的には、暑邪(しょじゃ)の影響を受けて体を支える潤いと元気を消耗し、さらに湿邪(しつじゃ)の影響も受けて消化活動が悪くなり、食欲不振やむくみ、だるさなどを引き起こしやすくなっていると考えます。
大切なのは、「自分が休みを必要な状態化なのか」を自覚することです。
自覚するためにも、以下のような症状があるかチェックしてみましょう。
チェックが多いほど、休みが必要な状態になります。
□夕方かになると急に疲れが出てくる
□頭痛、腰痛、腹痛などを感じるようになった
□舌先が赤く、両脇に歯の痕がついている
□ふらふらとめまいがする
□眠りが浅く夢が多い
□疲れているのに、早く目が覚める
□下痢気味で、胃が重い
□意欲がわかず、やる気がおきない
□日中とにかく眠い
□生活や仕事で大きな環境の変化があった
健康の基本は、陰陽バランスを常に整えること。
現代は、生活環境や仕事環境、天候まで、かなり「陽=活動、興奮、熱」に偏っています。
まさに、ドーピング状態ですね。
陽に偏りすぎると、強制的に陰の時間をつくられる(病気・入院)ので、正しく休む事が大切になります。
ただし、休むこと=寝ることではありません。
休み方も人それぞれ。自分に合った休み方を見つけましょう。
正しく休む対応法とは?!
正しく休むための心の環境を整えることが大切になります。
◎身体感覚に意識を向ける
電車に乗るとほとんどの方がスマホを見ています。生活に欠かせないものである一方で注意力がスマホに行っている分、身体に意識がいかなくなっています。
身体から未病のサインが出ているのにも関わらず、それに気づかないのは、本当にもったいないですね。
【体の内側に注意を向ける練習】
1. リラックスできる姿勢をとる
2. 目を閉じ、自然な呼吸に意識を向けて、深呼吸を数回行います
3. 足先から意識を向け始める
4. 足指→足裏→かかと、の順でそこに感じる感覚や違和感、温度などを観察
5. 同じように、足首→ふくらはぎ→膝→太ももとそれぞれの部位に数秒から数十秒意識を集中
6. 腰→背中→腹部→胸→肩→腕→手→首→顔と順番に意識を集中していきます
7. 身体全体がどのように感じているかを観察する
8. 呼吸に意識を戻し、リラックスした状態で終わる
これを繰り返していくと、自分は何にストレスを感じやすく、疲れがたまりやすいのはどんな時で、どのような食べ物を求めているかなど、自分の身体に詳しくなってくるので、対処もしやすくなりますね。
寝る前などに是非やってみましょう。
リラクゼーションを促し、ストレスの軽減にもつながるのでおススメです。
◎リズムを整え、身の回りをキレイにする
毎朝同じ時間に起床する、就寝の2時間前に入浴するなど、生活時間を整えましょう。
腕を振って歩く、よく噛む、ゆっくり呼吸をするなど、単純な繰り返しの動きもおススメです。
また、いらないものは捨てて、身の回りの整理整頓をすると気の巡りがよくなりますよ。
◎よく寝る
暗い時間(=陰の時間)に寝ることで、身体はリセットされます。
ただし食べ過ぎによる胃腸疲れの眠気はよくありません。
睡眠時間プラス寝る前の時間で10時間以上、何も食べず五臓六腑を休ませであげましょう。
旬の食材で身体リセット!
旬の食材は、その季節を快適に過ごすための養生食材です。意識してとりいれましょう。
おすすめ食材をまとめてみました。
梨…のどの痛み、渇き、咳や痰におすすめ
ぶどう…気血を補う元気食材、疲労回復の即効食品
りんご …消化を助け、潤いを作る、空咳におすすめ
さつまいも…消化を整え元気を益す、便秘対策に
だいこん…消化を助け、のどのイガイガや痰の多い咳に
他にも、里芋、山芋、じゃがいも、さけ、さんま、サバ、栗、キノコ類、などは疲労回復食材でおすすめです。
秋バテにならずに季節の変わり目を快適に過ごすためにも、今できる養生生活を楽しみながら取り入れていきましょう!
動画で!夏バテから秋バテへ~季節の変わり目対応法 プチ不調は自分でカイゼン
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