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公開日:2024.06.01 更新日:2024.07.012312view

かぜでもないのに咳が出る!?「咳ぜんそく」の対応法

プチ不調は自分でカイゼン Vol.62

梅雨時期の咳の原因は?
咳といっても、むせるような咳、夜の空咳、痰が絡む咳、仕事中の咳・・・など
いろいろな症状があります。

また、咳の原因も、
1, 風邪やインフルエンザなどの感染症
2, 喘息や鼻炎などのアレルギー
3, 鼻水や食べ物などの吸い込み
4, タバコやカビ、ほこり
5, 気温、湿度、気圧の変化
6, 緊張した時や精神的ストレス
7, 薬の副作用
など様々です。

この時期に気を付けなければならないのが、「カビと気候の変化による咳」です。
蒸し暑くなることで、エアコンを使い始める時期でもありますね。エアコンの掃除をしておかないと、一気にカビやほこりが部屋中に舞ってしまいます。
また、気温、湿度、気圧などで、気管内の環境が変化することにより、「咳ぜんそく」になる方も多いようです。

「気管支ぜんそく」とは、様々な原因で気管に炎症が起こる病気です。主に、咳、痰、のどや胸の違和感・いがいが感、息苦しさ、などです。そのうち息苦しさを伴わず、咳を主な症状とするものを「咳ぜんそく」といいます。

漢方で咳は、気逆(きぎゃく)と考えます。
気の巡りが悪く、逆流しているイメージで、五臓の肺に大きな負担をかけます。
慢性にならない為にもケアが必要ですね。

この時期にやっておきたい簡単養生法
咳の原因がわかれば対処や予防もしやすくなります。
以下の項目を普段から心がけておきましょう。

◎エアコン、洗濯機、部屋の掃除、喚起を徹底する
◎ほこりっぽいところ、人込みではマスク着用
◎咳が出たら水分をすぐに摂り、のどを潤す。のど飴をなめる
咳は極力我慢しましょう!咳をすればするほど炎症して治りづらくなります
◎睡眠を十分に取ることで、免疫力を高める
◎気を巡らす働きのある、セロリ、シソ、パクチー、などの香味野菜や柑橘類をとる
◎肺をいたわる、大根やレンコンを活用する

漢方薬を上手に使い養生することも可能です。咳によく使う漢方薬を紹介します。

●五虎湯(ごことう)
効能効果:体力中等度以上で、せきが強くでるものの次の諸症:せき、気管支ぜんそく、気管支炎、小児ぜんそく、感冒、痔の痛み

●麦門冬湯(ばくもんどうとう)
効能効果:体力中等度以下で、たんが切れにくく、ときに強くせきこみ、又は咽頭の乾燥感がある
ものの次の諸症:からぜき、気管支炎、気管支ぜんそく、咽頭炎、しわがれ声

●半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
効能効果:体力中等度をめやすとして、気分がふさいで、咽喉・食道部に異物感があり、ときに動悸、めまい、嘔気などを伴う次の諸症:不安神経症、神経性胃炎、つわり、せき、しわがれ声、のどのつかえ感

※ここで紹介した漢方薬は、あくまでも代表的なものなので参考してください。実際利用する場合はきちんと相談してくださいね。

ビワの葉茶で咳対策
ビワの葉は、お茶、入浴剤、温灸、薬酒など、さまざまな用途で使える万能素材です。
基本の働きは、止咳(しがい)になります。

清肺化痰・・・肺の熱をとり痰をとる
下気止咳・・・気を下げて咳を止める
降逆止嘔・・・気を下げて嘔吐を止める

胃を丈夫にして消化を助けたり、カゼを引いた後に痰や咳が残っている時、のどのイガイガにも良さそうですね。

ビワの葉に、みかんの皮、ペパーミント、レモングラス、ハスの葉、などをトッピングしてブレンド茶にするのも楽しそうです。
ティーパックでもいろいろ商品化されているので、試してみてはいかがですか。

鈴木 養平
鈴木 養平 - Youhei Suzuki[薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]

1969年宮城県生まれ。東北医科薬科大学卒業後、薬日本堂入社。臨床を経験し、店舗運営、教育、調剤、広報販促に携わる。札幌に勤務中、TVの漢方コーナーにてレギュラー出演。漢方薬による体質改善の指導・研究にあたる一方で、“漢方をより身近に”とセミナー講師・雑誌・本の監修(『おうちでできる漢方ごはん』『かんたん・おいしい薬膳レシピ』)で活躍中

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