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公開日:2022.09.10 更新日:2024.01.101538view

女性の過ごしやすさを左右する、毎月の月経を快適に!

季節の不調と漢方相談Vol.16

月経痛や月経前に具合が悪くなるのはなぜ?
旭川店、上級相談員の山本育彦です。
月経トラブルは1年を通して不調やお悩みが多い疾患の一つです。
月経トラブルとは、一般的には月経中や月経の前後に発生する乳房の張り、むくみ、下腹部痛、腰痛、頭痛、肩こり、肌あれ、便秘、発熱、などを指します。

原因は、月経前にホルモンの分泌が急変動するためで、月経が始まる1週間ほど前から色々な症状が出やすくなります。
月経が始まるとおさまる一時的なケースが多いですが、本来なら月経には辛い症状はないものです。
症状も多少の違和感程度なら良いのですが、日常生活に影響があると毎月憂鬱ですよね。
また、ホルモンバランスと自律神経は深くかかわっている為、ストレスや寝不足などによる自律神経の乱れも月経トラブルの原因になります。

月経トラブルには、スマホが関係していた!?
女性の身体は黄体ホルモンと卵胞ホルモンのバランスを28日周期で毎日コントロールしています。
これは身体にとってとてもデリケートな作業です。

最近では現代人に欠かせなくなったスマホやパソコンが、身体の負担になっていることが問題になってきました。
というのは、このホルモンバランスをコントロールしているのが自律神経なので、自律神経が乱れるとホルモンバランスの調整がうまくいかなくなってしまうからです。
大きなショックなことがあると月経が止まってしまうこともありますが、ショックな事以外でも自律神経を乱す原因になるのがスマホです。

スマホは目や脳を使います。ゲームやラインなど夢中になると脳はかなりの興奮状態になります。
これは、漢方では栄養と潤いの源である血を消費している状態ととらえます。
血の不足は漢方では「血虚(けっきょ)」と言って月経トラブルの大きな原因になります。
スマホやゲームで目や脳を使い、血を消耗すると月経トラブルに繋がる事がありますので、ほどほどにしましょう。

月経トラブルに良いツボと食材
まずは婦人科系や血行に良いツボを2つご紹介します。

中極(チュウキョク)
おへそから指幅5本分下にある、子宮や膀胱の機能を司るツボです。月経痛、月経不順に効果があります。

三陰交(サンインコウ)
内くるぶしの上から指幅4本分上がったところにある骨の後ろ側。全身の血行をよくして冷えや月経痛に効果があり、月経不順も調節してくれるツボです。

おすすめの食材は羊肉です。
エネルギーである気や血を増やし、身体を温める作用に優れています。北海道ではジンギスカンとしてよく食べられています。
ただし熱のこもりやすい方は要注意です。

黒ゴマは貧血、皮膚の乾燥、白髪によいので、いろいろなものに加えましょう。
高麗人参は強壮、冷えをなおす食材です。体力がなく冷えやすい人にはおすすめです。

ツボ押しや食材は手軽に生活に取り入れやすいので、毎日の生活に取り入れてみてはいかがですか。

月経とぞれに伴う症状は個人差があります。
その時のお客様に合わせた漢方や養生を提案いたしますので、お悩みの方は一度ご相談ください。


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山本 育彦 - Yasuhiko Yamamoto
[薬日本堂旭川豊岡店上級相談員・薬剤師]
1993年薬日本堂入社。全国の薬日本堂店舗にて相談員・店長を務め、現在は旭川豊岡店上級相談員としてカウンセリングや店舗管理に携わる。身体の不調はもちろん、メンタル面の相談も得意としており、お客様の気持ちに寄り添い分かち合いながら、ともに健康を目指していくカウンセリングに定評がある。
薬日本堂 旭川豊岡店

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