- 鈴木 養平 - Youhei Suzuki[薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]
1969年宮城県生まれ。東北医科薬科大学卒業後、薬日本堂入社。臨床を経験し、店舗運営、教育、調剤、広報販促に携わる。札幌に勤務中、TVの漢方コーナーにてレギュラー出演。漢方薬による体質改善の指導・研究にあたる一方で、“漢方をより身近に”とセミナー講師・雑誌・本の監修(『おうちでできる漢方ごはん』『かんたん・おいしい薬膳レシピ』)で活躍中
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体がだるい、集中力低下は貧血かも!?
プチ不調は自分でカイゼン Vol.34
氷をガリガリ食べるのも貧血!?
ヘモグロビンは血液中の赤血球が酸素を運搬するのに必要なタンパク質で、鉄分がなければヘモグロビンを作ることができません。
ヘモグロビンの材料である鉄が不足すると、貧血の種類では最も多い「鉄欠乏性貧血」 になります。
すると、酸素を十分運搬できずに貧血の症状があらわれます。
氷を無性に食べたくなるのは、脳にじゅうぶんな酸素が行きとどかなくなり、自律神経に狂いが生じ、体温調節がうまくできなくなってしまうことが原因と考えられています。
特に、女性は毎月生理により鉄分を失い、貧血をおこしやすくなりますね。
潰瘍や痔、ビタミンB12、葉酸が不足しても貧血になります。
他にもこんな症状があったら、貧血の可能性があるので要注意!
□疲れやすい
□動悸、息切れ
□めまい、立ちくらみ
□スプーン状爪
□集中力が無くなった
漢方では、身体の構成成分である「気・血・水」の血(けつ)が不足している血虚(けっきょ)の状態と考えます。
血は、全身に栄養を届けて潤す働きと、精神を安定させる働きがあります。
◎貧血と血虚の違いは?
貧血は、血液中の赤血球やヘモグロビンの濃度が低い状態で、血が薄いということ。
血虚は、血(けつ)の不足から起こる症状がみられる状態で、検査では基準値でも身体から様々な自覚症状が出ている場合もあります。
ちょっとニュアンスが違いますね。
いずれの場合でも血を補う、補血(ほけつ)の対策を行います。
貧血で使う漢方薬も様々です。
私がよく貧血のお客様に使っていた漢方薬を紹介しましょう。
●当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
体力虚弱で、冷え症で貧血の傾向があり疲労しやすく、ときに下腹部痛、頭重、めまい、
肩こり、耳鳴り、動悸などを訴えるものの次の諸症:月経不順、月経異常、月経痛、更
年期障害、産前産後あるいは流産による障害(貧血、疲労倦怠、めまい、むくみ)、めまい・立ちくらみ、頭重、肩こり、腰痛、足腰の冷え症、しもやけ、むくみ、しみ、耳鳴り
●十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)
体力虚弱なものの次の諸症:
病後・術後の体力低下、疲労倦怠、食欲不振、ねあせ、手足の冷え、貧血
※上記の漢方薬は一例です。専門の相談薬局で体質にあった漢方薬をご利用ください。
補血対策!漢方養生法
●基本は規則正しい生活です!
睡眠をしっかりとり、規則正しい生活を心がけます。
特に食生活では、身体への吸収率が良い「ヘム鉄」という鉄分を意識しましょう。
豚レバー、鶏レバー、あさり、かつお などの動物性食品に多く含まれています。
また、かんきつ類や酢、梅干しなどの酸っぱい食べ物は鉄の吸収を助けます。
反対に緑茶や紅茶、コーヒーに含まれるタンニンや、ハムやソーセージなどの加工食品に添加物で使われるリン酸塩は鉄の吸収を阻害しますので食べ過ぎは禁物です。
●目の使い過ぎ注意!!
目の使い過ぎは、血(けつ)を多く消耗してしまうと考えます。
パソコンやスマートフォンの画面の見過ぎは出来るだけ控えるようにしましょう。
特に、夜に画面の見過ぎはNGです。
●赤素材で補血しましょう!
にんじん、レバー、赤身の肉、タコ、赤貝、鮭、クコの実、ナツメなど積極的に摂るように心がけましょう。
金針菜で鉄分補給!
金針菜は、本萱草(ホンカンゾウ)というユリ科に属する植物の花の蕾です。
栄養成分も豊富で、特に鉄分はほうれん草の20倍もの量を含んでいます。
期待される働きとしては、
・補血作用があるので、貧血の防止や精神の安定
・泌尿器の機能を整えむくみなどが解消
乾燥した金針菜を、ぬるま湯(水でも可)戻し適当な大きさに切ってもらえば、いろいろな料理に使えますよ。
是非取り入れてみてください!
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