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公開日:2022.06.22 更新日:2022.10.132188view

体脂肪率の理想的な数値や見方は?漢方ではじめるダイエット

目次

ダイエットの目標は、美しくやせること。
これは皆さま共通だと思いますが、健康的にダイエットできれば、より輝けるはず。
健康的なダイエットには、以下の3つが重要なポイントとなります。

  1. 体質を知る
  2. 生活(食事・運動・睡眠)の見直し
  3. 身体を数値で把握すること

このうち3.の指標になるのが、『体脂肪率』です。
ここでは、体脂肪率の基礎知識と、漢方をダイエットに取り入れることのメリットをわかりやすく紹介します。

体脂肪率の理想的な数値や見方は?漢方ではじめるダイエット

体脂肪率とは

体脂肪率は、体重に対して体脂肪の割合を示した数値です。近年では家庭用の測定器で簡単に測定できるため、ダイエットの指標としている方も多いのではないでしょうか。毎日数値の変化を確認することで、ダイエットのモチベーションにもなります。

体脂肪率の見方と計測方法

家庭用の体脂肪計では、電気を通しにくい脂肪の性質を利用して測定します。

体の水分量の変化により変動しやすいので、測定前は水分量が変化する飲食・運動・入浴は避けましょう。食後であれば、2時間はあけてから測定しましょう。

継続して同じ時間、同じ状況で測ることが大切なので、朝起きたらまず測る!など、毎日のルーティンとして決まった時間に測定すると変化がわかりやすいです。

体脂肪率の見方と計測方法

体脂肪率の見方と肥満判定の読み方

健康診断では腹囲(ウエストサイズ)が男性で85以上、女性で90以上の場合、内臓脂肪が多いタイプの肥満と判断します。

体脂肪には、皮膚の下にある「皮下脂肪」と、内臓の周りにつく「内臓脂肪」の2種類があり、おなか周りにつきやすい「内臓脂肪」が生活習慣病の引金になると考えられているためです。

皮下脂肪 二の腕やおしり、太もも、下腹などにつきやすい脂肪
内臓脂肪 お腹(ウエスト)のあたりにつきやすい脂肪

一方、「体脂肪率」を指針として見ていく場合、おおよそ男性で10%~19%、女性は20%~29%とされています。測定器のメーカーにより推定方法や判定基準が異なるので、同じ機種で継続して測定していくと、増減の傾向把握に役立てることができます。

体脂肪には、エネルギーを蓄える、体温の維持、外部からの衝撃から身体を守る、ホルモン分泌を正常にコントロールする、ボディラインを美しく保つなどの働きがあります。

女性の標準数値が、男性に比べて高めなものうなずけますね。
体脂肪は、少なすぎても、増えすぎても健康に支障をきたします。
何が原因で標準より多いのか?少ないのか?ご自身の現状を知り、原因を見つけ、生活習慣を見直すことが大切です。

やせ 標準 軽度肥満 中等度肥満 重度肥満
男性 9%以下 10%~19% 20%以上 25%以上 30%以上
女性(15歳以上) 19%以下 20%~29% 30%以上 35%以上 40%以上

オムロン ヘルスケア「体脂肪率や内臓脂肪レベルを知っていますか?」より

体脂肪率の計算方法

体脂肪率(%)は、以下の計算で求められます。
【体脂肪量(Kg)÷体重(Kg)×100】

体脂肪の重さがわからなくては計算できませんので、
健康管理のアイテムとして、家庭用体組成計または体脂肪計は必要になりますね。

体重と体脂肪率は、数値で体を把握する一つの目安です。
毎日測定することに抵抗がある方も多いと思いますが、「自身の身体に向き合い生活を振り返るきっかけ」になります。
食べて、動いて、寝た結果、数値はどう変化するのか?
それに加え、女性ホルモンバランス、天候、ストレスの度合などとの関係性はどうなのか?がわかると体調管理は一気にしやすくなります。

BMIとは

肥満判定の基準には腹囲、体脂肪率の他に、BMI(ビーエムアイ)値があります。日本肥満学会で採用している基準で体格指数とも呼ばれています。
【BMI値=体重(Kg)÷(身長m×身長m)】

肥満判定基準

低体重 普通体重 肥満度1 肥満度2 肥満度3 肥満度4
18.5 18.5~25 25~30 30~35 35~40 40以上

三好 美紀「肥満と健康」2019/厚生労働省 e-ヘルスネットより

BMI値は22が理想とされており、25以上は肥満の判定になります。

体脂肪率とBMIの違いは?

体脂肪率とBMI値は、計算式でもわかる通り視点が違う計算方法なので、両方の数値を活用するのをおすすめします。

両方の数値がどちらも高い、どちらも低いという結果はわかりやすいですね。
例えば、BMI値が高いのに体脂肪率が低い場合は、がっちり筋肉タイプと予想ができます。
BMI値が低いのに体脂肪率が高い場合は、見た目はやせているのに脂肪が多い「隠れ肥満」かもしれません。

ダイエットには「漢方」

漢方とは、単に漢方薬のことだけではなく、その基本は日々の養生(心のケア、食事、運動、休養、環境)にあります。
そして、「体質」にアプローチするのが大きな特徴です。体質とは身体の個性のことです。個々によって違う身体のお悩みを、漢方的に様々な視点から分析して、自分に合った解決法を導き出していきます。決して症状を押さえつけたり、身体に過度の負担をかけることではなく、身体を自然の状態に戻し、バランスを整えることを大切に考えるのが漢方です。
自分の体質と生活にしっかり向き合い、数値を日々の目安にしながら、太りにくく、やせやすい体質づくりを始めてみませんか。

健康的にダイエットしたいけど何から始めればいいかわからない方へ

漢方の視点で、原因やダイエットの基本、おすすめの食養生・ツボ・運動法をお伝えするセミナーがあります!オンラインでどこからでも受講可能。講師に直接質問できる時間も設けています。

漢方ではじめるダイエット

まとめ

ダイエットしたい!と思っても、慢性疲労、冷え、むくみ、頭痛、肩こり、ねむれない、ホルモンバランスの乱れ・・・・等々、ほかにたくさんの不調を抱えていると、なかなかうまくいきません。
漢方のダイエットは、病気未満の不調、「未病」にアプローチをして身体をリセットすることから始まります。
あれはダメ!これもダメ!と制限をかけるダイエットではなく、ココロもカラダも喜ぶダイエットを取り入れてみましょう。

ダイエットには「漢方」

 

鈴木 養平
鈴木 養平 - Youhei Suzuki[薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]

1969年宮城県生まれ。東北医科薬科大学卒業後、薬日本堂入社。臨床を経験し、店舗運営、教育、調剤、広報販促に携わる。札幌に勤務中、TVの漢方コーナーにてレギュラー出演。漢方薬による体質改善の指導・研究にあたる一方で、“漢方をより身近に”とセミナー講師・雑誌・本の監修(『おうちでできる漢方ごはん』『かんたん・おいしい薬膳レシピ』)で活躍中

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