- 小林 香里 - Kaori Kobayashi
[ 国際中医師,国際中医薬膳師,登録販売者 ]
20代の頃、過労とストレスで身体をこわしたことをきっかけに、北京中医大学日本校にて中医学や薬膳を学び始める。2005年、薬日本堂(株)に入社。店舗での漢方相談をはじめ、取材対応や薬膳レシピ監修、漢方スクール講師を務める。2017年10月退社の後、目黒区自由が丘に漢方薬店と鍼灸院を併設する漢方・鍼灸「和氣香風」を設立。自店にて漢方相談を行う傍ら、薬日本堂漢方スクールでも講師として活動。
漢方鍼灸和氣香風HP:kakikofu.com
小林香里個人ブログ :kaori-kampo.seesaa.net
インスタグラム :kaori_kampo
春の定番「菊花茶」を5種のアレンジで楽しむ
ちょい足し薬膳ドリンク VOL.3
菊花は縁起物
昔から園芸植物として親しみのある菊花ですが、中国では古くから生薬として用いたり、お茶として飲まれてきました。
菊花の歴史については、以前劉先生がコラムで書かれているので、そちらも併せてご覧下さいね。
(参照:生薬の花めぐり7)
日本では平安時代に、陰暦9月9日の重陽の節句に菊花を酒に入れて飲み、不老長寿を願ったとされています。
鎌倉時代には、絵画の題材や文具、家具などに菊の花が描かれるようになりました。
そんな縁起物の菊花ですが、漢方薬の生薬としても用いられていることは、漢方を学んだ方はご存知でしょう。
菊花は秋に採取されるものが一般的ですが、その効能から、春にピッタリのお茶といえます。
菊花茶飲み比べ
中国では清代に、既に3000種類もあったとされる菊花。
日本で菊花茶は、中国茶のお店や漢方薬店で手に入りますが、産地や品種、色、加工法はさまざま。
浙江省の名産物、杭菊花が美味しくて有名です。
菊花の働きは基本的には同じですが、色や種類で効能、味に少々違いがあります。
まず、共通の働きを見てみましょう。
***菊花***
【性味/帰経】
微寒、甘・微苦 / 肺・肝
【はたらき】
1,風熱の邪気を発散
カゼの初期症状に見られる炎症(発熱、のどの痛み・腫れ)や、アレルギーによる炎症(目の痒み・皮膚炎)に
2,明目
目の痛みや腫れ、充血に
3,平肝陽
ストレスや高血圧、緊張によるめまい、頭痛、ふらつきに
次に、違いを見てみましょう。
*白菊花は、甘苦く、平肝明目(2.3)に優れています
*黄菊花は、苦辛く、風熱邪の発散(1)に優れています
*野菊花は、黄菊花よりさらに苦辛く、清熱解毒に優れているため、ものもらいや化膿性の炎症に用いられます
同じ菊花でもこうした違いがあります。
スーパーで目にする食用菊は、効能は弱いですが、味はほんのり苦く、すっきりした味わいで、お料理の他、お茶としても楽しめます。
菊花茶+αで、自分だけの薬膳茶に
上記効能から、菊花茶は春に最適のお茶と言えます。
ただし、菊花はからだを冷やすため、冷えやすい方は気をつけましょう。
【 胃腸が弱い、冷えやすい方は 】
□菊花+なつめをちょい足し
温性で気血を補うなつめを足すことで菊花の刺激を緩和します
【 ストレスが多い、新生活で緊張を感じる方は 】
□菊花+ジャスミン茶をちょい足し
いっぱいにジャスミンと菊花の香りが広がり癒やされます
【 イライラ、ほてり、頭痛、高血圧、目の充血がある方は 】
□菊花+決明子(はぶ茶の種子)をちょい足し
肝の熱を冷ます決明子を組み合わせることで効果アップが期待できます
【 疲れ目、ドライアイ、老眼対策、スマホやPC作業が多い方は 】
□菊花+枸杞の実をちょい足し
肝・腎を養う枸杞の実を組み合わせることで、目に潤いを与えます
【 のどの痛み、皮膚炎に 】
□菊花+緑茶をちょい足し
熱を冷ます緑茶を組み合わせることで、炎症の緩和が期待できます
その他、のどの痛みには菊花+金銀花(スイカズラ)、皮膚炎で化膿が見られる場合は菊花+ドクダミもおすすめです。
我が家でも毎日菊花茶を飲んでいます。
個人的には中国の龍井茶と組み合わせて飲むのが一番好きです。さっぱりしていて美味しいんです。
みなさんもご自分の状態に合わせて菊花茶を楽しんでみませんか。
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