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公開日:2024.01.01 更新日:2024.02.012726view

『冬の養生三宝』とは? 〜冬を乗り切る快適生活法〜

プチ不調は自分でカイゼン Vol.57

身体を滋養し、健康を養う3つの宝
養生三宝をご存知ですか?
それは、3つの食材、《白菜》《大根》《豆腐》のことをさします。
中国の精進料理から来ているとされ、この3つをとると、滋養強壮やカゼ予防になると言われています。

薬膳的には、

●白菜
甘 平 脾肺 
身体にこもった熱を冷ます。便通を良くする。二日酔いの防止や解消に良い。

●大根
甘辛 涼 脾肺
消化を促進し、気の巡りを良くするので、胃もたれお腹の張りに良い。のどの不快感、咳、黄色い痰、口内炎などに良い。

●豆腐
甘 涼 脾肺
身体を潤し、余分な熱を冷ます。

どれも身体を冷やす性質を持っています。皮膚の乾燥、口が渇く、空咳、便秘、ほてりなどに良い。

どれも、身体の熱を冷ます働きがあります。
冬は、閉蔵(へいぞう)といって蓄えることが養生で、身体を温めて冷え対策をするのが基本です。
それなのに、冷やすというのは良くないと思いますよね。

ここに、身体を整えることを基本とする、漢方養生の知恵があります。

冬は、寒邪(かんじゃ)の影響を受ける時期。
身体は冷え、巡りは悪くなり、痛みが出やすくなります。なので、身体は毛穴をしっかり閉ざして身体の熱を逃さないようにします。

ただ、暖房が効きすぎた部屋や乗り物で、のぼせて気持ち悪くなったことはありませんか?
この時期は、毛穴が閉まったまま、熱い、辛い、油っこい食べ物を食べると、身体の中に熱がこもりやすくなる季節でもあるのです。


養生3宝をおススメするのはこんな人
とはいっても冬の養生は温めるのが基本!熱がこもらず、冷えが強い方もいますよね。
熱がこもり気味で養生3宝をおススメしたい未病のサインを、以下にまとめました。
チェックしてみましょう。

□習慣的にお酒を飲む
□肉や揚げ物、味が濃い物、辛い物好き
□食べ過ぎる傾向がある
□夜に甘いものをとってしまう
□口臭が気になる
□便が臭い、べたついている
□身体がほてる
□口内炎ができている
□舌が赤い、苔が黄色い
□分泌物(鼻水、尿、おりものなど)が黄色い
□二日酔い

お鍋やお味噌汁、スープ、煮物など、レシピも数多くあるのがこの3素材です。
この冬は養生3宝を使った献立を多くしてみませんか。


冬の養生法 おススメ3選
快適に冬乗り切る養生法をまとめました。是非、実践してみましょう!

●3首(首、手首、足首)を温める
特に首の背中側は、寒気の入り口と言われています。濡れた髪のままでいるとカゼを引きやすいと言われているのは、この場所を冷やしてしまうからかもしれませんね。
冬の外出時は、3首をしっかりガードしましょう。
寒さは、下に降りてきます。特に下半身を温めましょう。
足への刺激は大切!青竹ふみや足指ほぐしは効果的です。
女性は3首にプラスして、腰回りを徹底して冷やさない対策をお願いします。

●毛管運動
仰向けに寝て、手足をまっすぐ上に上げます。その状態で手足を小刻みに震わせるだけです。
はじめは、20~30秒、慣れてきたら1分くらい行うと効果的です。
冷え性、こむらがえり、下肢静脈瘤、足のむくみなどにおススメです!

●黒食材で腎のケア
寒邪の影響を一番受けるのは五臓の腎。黒食材は腎をケアするメンテナンス食材です。
黒豆、黒米、黒きくらげ、昆布、黒茶(プーアル茶)、しいたけ、わかめ、ひじき、昆布、などを意識して取り入れましょう。

鈴木 養平
鈴木 養平 - Youhei Suzuki[薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]

1969年宮城県生まれ。東北医科薬科大学卒業後、薬日本堂入社。臨床を経験し、店舗運営、教育、調剤、広報販促に携わる。札幌に勤務中、TVの漢方コーナーにてレギュラー出演。漢方薬による体質改善の指導・研究にあたる一方で、“漢方をより身近に”とセミナー講師・雑誌・本の監修(『おうちでできる漢方ごはん』『かんたん・おいしい薬膳レシピ』)で活躍中

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