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公開日:2023.12.25 更新日:2024.01.251597view

冬のむくみ対策!温活でスッキリ巡る体の土台作り

漢方であなたを応援vol.21「冬のむくみ対策」

冬の寒さで作られる体内の水たまり
冬に足がむくんでソックスの跡が残る・・・なんてことありませんか?
仕事中に足が重だるくパンパンにむくみ、「通勤用の靴に履き替えると痛い」という声も聞かれます。

動物や植物が眠りにつく寒い冬、人間の活動も鈍くなるのが自然の流れです。血行不良で代謝が下がり、脂肪もためこみやすく、余分な水もたまります。特にたまりやすいのが下肢。腰から下、お尻が冷たく、いつもはいているジーンズが窮屈に感じることもあるようです。

漢方では、体に不調をもたらす気温の低下、寒さなどを寒邪(かんじゃ)と呼んでいます。寒いと体が縮こまって五臓六腑(内臓の働き)も弱り、むくみだけでなく、さまざまな病気の原因になります。冬の温活で、スッキリ巡る体の土台作りを心がけましょう。

「第二の心臓」ふきらはぎを鍛えよう
体を支える脚、中でもふくらはぎは「第二の心臓」とも呼ばれ、この筋肉を動かすこ とで血液を心臓の方へ押し戻します。この時、下肢にたまっている水も巡らせるので、ふくらはぎを鍛えることがむくみ解消に必要なのです。
冬の運動は無理せず、すき間時間を使ってこまめに動かすのがおすすめです。通勤時間や休憩時間も活用しましょう。

【つま先立ち運動】
① ふくらはぎに力を入れてかかとを上げ、5秒キープ。ふらつかないように、椅子や机に手を置いてバランスをとりましょう。
② かかとをゆっくり降ろして、5秒キープ。
③ ①②を10回ほど繰り返します。1日3回ほどチャレンジしましょう。

つま先立ちが問題なくできるようになったら、次はかかとを浮かしたまま、足踏みをするように左右の足をテンポよく交互に動かしましょう。この運動のポイントは、運動後にふくらはぎとすねをストレッチすること。手のひらで揉んでもよいので、少しずつ鍛えて代謝を上げましょう。

足先が冷えていると、せっかく運動しても効果は半減。入浴や足湯で温めて血流を促進しましょう。

【ヨモギの足湯】
① 深めのバケツを用意します。
② 鍋に1リットルの水とヨモギの葉(市販のヨモギ茶でも可)を入れて沸かします。(沸騰してから10分ほど煮出す)
③ バケツに②と水を加え、少し熱いくらいの適温にし、15分ほど足を浸けます。

途中、ぬるくなってきたら熱湯を注げるように準備しておくのがおすすめ。ヨモギがない場合は、お好きな入浴剤やアロマエッセンスを加えて楽しむのもよいでしょう。サイプレスやグレープフルーツがむくみ解消にはおすすめです。
浸かり終わったら、冷えないうちにタオルでしっかり水気を拭きとり、厚手の靴下をはいて完了です。

冬の水抜き薬膳で内側からもスッキリ
体内の水を手軽に巡らせるのがハトムギ茶。冬は煮出したものをホットで少量ずつ飲むことが大切です。
夏と違って冬は、水分をとり過ぎるとトイレが近くなります。だからといって水分を控えすぎたり、トイレを我慢すると、むくみや膀胱炎にもつながるので注意しましょう。
お茶以外に、水抜きを助けてくれるスープや薬膳ごはんもおすすめです。豆類は水を巡らせる代表食材、ハトムギと一緒にご飯に炊きこんでむくみを解消しましょう。

【ハトムギと黒豆の炊き込みごはん】
<材料>(2合分)
米 2合 
ハトムギ・黒豆 大さじ2
干し椎茸 2枚
昆布 10cm角
調味料(塩少々、醤油小さじ2,酒小さじ2、すりおろし生姜小さじ1)
<作り方>
① ハトムギ、黒豆は水に浸けておき、干し椎茸、昆布は1カップの水に浸けておく。
② といだ米に①の戻し汁を加え、2合炊きに必要な水を加える。(やや多めに)
③ ハトムギ・黒豆と調味料を加えて混ぜたところに、1cm角に切った椎茸と昆布を加えて炊く。

ハトムギ 甘/微寒 水を巡らせ、余分な水分を排出する
黒豆 甘/平 脾と腎の働きを高めて、血と水を巡らせる
椎茸 甘/平 元気を補い消化を促進する
昆布 鹹/寒 水を巡らせ、しこりを小さくする
生姜 辛/温 発汗を促し、腹部を温める


動画で!「冷えタイプのむくみさん必見!温かエネルギーを指先・足先まで巡らせる」


齋藤 友香理
齋藤 友香理 - Yukari Saito[薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]

1969年北海道生まれ。東京理科大学薬学部卒業後、薬日本堂入社。10年以上臨床を経験し、平成20年4月までニホンドウ漢方ブティック青山で店長を務めていた。多くの女性と悩みを共有した実績を持つ。講師となった現在、薬日本堂漢方スクールで教壇に立つかたわら社員教育にも携わり、「養生を指導できる人材」の育成に励んでいる。分かりやすい解説と気さくな人柄で、幅広い年齢層から支持されている。

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