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公開日:2023.12.01 更新日:2024.01.103212view

スッキリ出ない!冬のコロコロ・ガチガチ便秘対応法

プチ不調は自分でカイゼン Vol.56

理想の排便習慣、便の状態とは?
健康の1つの指標が快便であること。快便とは、「すっきり便を出すことができる」ことです。
まずは、理想の習慣と便の状態を理解しておきましょう。

●排便習慣は?
基本は毎日。1日1回、朝にトイレに行きましょう。
今日食べたもので要らないものが寝ている間に便となり、朝に便を排泄して1日のスタートとなります。

●理想の便は?
バナナうんちを目指しましょう。
黄色に近い茶で、それほど臭くなく、トイレットペーパーで何回も拭かなくてもいい。
昔のアニメで描かれているうんちがまさに理想です。

水分が多いと軟便、少ないとコロコロ便になります。
冬の乾燥で腸の潤いが無くなると便もコロコロ・ガチガチになります。また、寒さにより腸の動きが緩慢になることからも、スッキリ出ないという方が多くなります。


コロコロ便に対応する漢方薬もあるので紹介します。
◎麻子仁丸(ましにんがん)
体力中等度以下で、ときに便が硬く塊状なものの次の諸症:
便秘、便秘に伴う頭重・のぼせ・湿疹・皮膚炎・ふきでもの(にきび)・食欲不振(食欲減退)・
腹部膨満・腸内異常発酵・痔などの症状の緩和

◎潤腸湯(じゅんちょうとう)
体力中等度又はやや虚弱で、ときに皮膚乾燥などがあるものの次の症状:便秘

※ここで紹介した漢方薬は、あくまでも代表的なものなので参考してください。実際利用する場合はきちんと相談してくださいね。

コロコロ・ガチガチ便秘対応法
便秘だけではなく、乾燥対策にもなる養生法です。

●クルミ・ゴマ・ハチミツ
クルミとゴマをすりつぶし、そこにハチミツを少量ずつ加えていきます。親指の第一関節くらいの大きさのボール玉を作っていきます。これを毎日朝晩2~3個ずつ食します。そのまま食べてもいいですし、お湯に溶かしてもOKです。

●ほうれん草のゴマ油炒め
ほうれん草1束を軽く湯通しします。ゴマ油で炒めそれを朝と晩の2回に分けて毎日食します。

●朝のトイレ習慣
朝の決まった時間にトイレに入る習慣をつけましょう。排泄する時間だということを身体に伝えます。
その際、和式トイレを使っている感覚で少し前にかがみます。

●食物繊維をとりましょう
不溶性食物繊維で便のかさを益し、水溶性食物繊維で便の通りを良くします。
発酵食品、オリゴ糖も意識して摂るようにします。腸の蠕動運動を活発にし、善玉菌のエサになります。

●2秒5秒呼吸法
ストレスや緊張により腸が収縮してしまいます。便が出ないストレスを感じたときは鼻で2秒吸って口から5秒吐く、2秒5秒呼吸法を意識して行ってみましょう。

松の実で潤腸通便!
スーパーの中華食材コーナーでよく見かけます。
漢方では、松子(しょうし)、海松子(かいしょうし)といいます。

性味 : 甘/温
帰経 : 肝、肺、大腸
効能 : 潤肺、養血、滑腸

腸を潤してくれるので、クルミやナッツなどの種や実と一緒におやつ代わりに食べましょう。
サラダにトッピングしたり、炒め物やソースなどに活用できます。

腸を潤す以外にも、五臓の肺を潤し、血を作ってくれるので、空咳、乾燥肌、髪の毛のパサつきなどにも良さそうです。
この時期是非、活用ください。

動画でも!「免疫アップにも繋がる腸内大掃除」


鈴木 養平
鈴木 養平 - Youhei Suzuki[薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]

1969年宮城県生まれ。東北医科薬科大学卒業後、薬日本堂入社。臨床を経験し、店舗運営、教育、調剤、広報販促に携わる。札幌に勤務中、TVの漢方コーナーにてレギュラー出演。漢方薬による体質改善の指導・研究にあたる一方で、“漢方をより身近に”とセミナー講師・雑誌・本の監修(『おうちでできる漢方ごはん』『かんたん・おいしい薬膳レシピ』)で活躍中

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