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公開日:2022.07.03 更新日:2024.02.022380view

ストレス社会を乗り切るために…青色食材のすすめ

漢方であなたを応援vol.3「青色食材」

五臓を助ける五色の食材
八百屋に行くと、彩り豊かな野菜が並んでいます。
皆さんが日常食べている料理にも、きっと様々な色の食材が使われていることでしょう。
この色に意味があることをご存知でしたか?

漢方には五行説という考え方があります。
万物は自然界にある木(もく)火(か)土(ど)金(こん)水(すい)という5つの要素から成り立っているという考え方です。

人体の機能も、肝(かん)心(しん)脾(ひ)肺(はい)腎(じん)という五臓としてとらえます。
この五臓、解剖学であらわされる肝臓や心臓のような臓器ひとつを指すのではなく、臓器も含めた働きをあらわしているのが特徴です。

【肝】自律神経や情緒など
【心】心臓の循環機能、意識など
【脾】消化吸収の働き、水分代謝など
【肺】呼吸や皮膚の働きなど
【腎】生命力の貯蔵、成長や生殖の働き、泌尿器など

これらを助けるのが五色の食材です。

五臓
五色の食材 青色食材 赤色食材 黄色食材 白色食材 黒色食材

青・黄・黒、3色の大豆
味噌や醤油、豆腐、納豆の原料でもある大豆は、日本の食卓に欠かせない食材です。
食材の色による働きの違いを、大豆を例にして紹介しましょう。

よく使うのは黄色い大豆。黄色は五臓の脾を助けます。
脾は消化吸収、お腹の働きをあらわしています。
五目煮豆やチリコンカン、スープなどにして、お腹の調子を調えましょう。

通常、黒豆と呼ばれる黒大豆。黒色は五臓の腎を助けます。
腎は生命力を貯蔵して、人の成長や生殖に関与します。
老化は腎が弱って起こると考えるので、老化による不調を予防するためにも黒豆はおすすめです。
黒豆の甘煮、炒り黒豆、黒豆茶などで、日々エイジングケアをしましょう。

熟しても青いままの稀少な青大豆。青色は五臓の肝を助けます。
肝は自律神経や情緒と関係が深く、ストレスによって乱されます。
蒸した青大豆は甘味が強く、緊張した心と身体をほぐしてくれるのでおすすめです。

青々とした緑の野菜が気持ちを穏やかにしてくれる

ここ数年、コロナ禍も相まって、ストレスからイライラすることが増え、睡眠に満足感を得られない方が増えているようです。
漢方では、五臓の肝が高ぶって調子を崩すと、イライラして怒りっぽくなると考えます。
肝を助ける青色で心を落ち着かせましょう。

青々とした植物の緑を目にするのも方法のひとつ。新緑の中を散歩するとリフレッシュできます。
仕事机に観葉植物を置いてもよいですね。

加えて、緑の濃い野菜を積極的に食べましょう。
ほうれん草や小松菜、春菊やセロリ、三つ葉などもよいですね。
日々忙しくて「料理にまで手が回らない」という方は、手軽に青色食材が摂れる青汁もおすすめ。
毎日少しずつ摂る習慣をつけて、ストレス社会を乗り切りましょう!

薬日本堂の店舗およびオンライン漢方相談では、健康な毎日を送るためのサポートをしています。
なんとなく気になる日常の不調、放っておかずにぜひご相談ください。

齋藤 友香理
齋藤 友香理 - Yukari Saito[薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]

1969年北海道生まれ。東京理科大学薬学部卒業後、薬日本堂入社。10年以上臨床を経験し、平成20年4月までニホンドウ漢方ブティック青山で店長を務めていた。多くの女性と悩みを共有した実績を持つ。講師となった現在、薬日本堂漢方スクールで教壇に立つかたわら社員教育にも携わり、「養生を指導できる人材」の育成に励んでいる。分かりやすい解説と気さくな人柄で、幅広い年齢層から支持されている。

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