- 鈴木 養平 - Youhei Suzuki[薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]
1969年宮城県生まれ。東北医科薬科大学卒業後、薬日本堂入社。臨床を経験し、店舗運営、教育、調剤、広報販促に携わる。札幌に勤務中、TVの漢方コーナーにてレギュラー出演。漢方薬による体質改善の指導・研究にあたる一方で、“漢方をより身近に”とセミナー講師・雑誌・本の監修(『おうちでできる漢方ごはん』『かんたん・おいしい薬膳レシピ』)で活躍中
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口が苦いはなぜ!?漢方養生対処法
プチ不調は自分でカイゼン Vol.37
口の中が気持ち悪い
口が苦い、甘い、塩辛い、酸っぱい、粘る、味がしない、臭うなど・・
これらの症状は、味覚障害(亜鉛不足)や、現在飲まれている薬(一部の睡眠薬や抗生物質、鎮痛薬など)の影響で起きていることもありますが、検査をしても原因がわからないという場合が多いようです。
漢方では、味覚の異常は五臓六腑と深くかかわっていると考えます。
今回のテーマである口苦(こうく)は、中国の古典でも、
「胆液泄すればすなわち口苦し」≪霊枢≫
「胆病めば、しばしば太息し、口苦く・・・」≪霊枢≫
「肝気熱すれば、すなわち胆泄し口苦く・・・」≪素問≫
とあり、五臓の肝(かん)と六腑の胆(たん)が関係していると考えます。
具体的には、カゼをこじらせた状態が続いているタイプ(邪在少陽:じゃざいしょうよう)と、ストレスによる気の詰まりからくるタイプ(肝胆鬱熱:かんたんうつねつ)に分かれます。
いずれのタイプでも、
□口が苦い
□のどの乾燥
□イライラ
□目がくらむ
などの症状があらわれやすくなります。さらに、
邪在少陽タイプは、食欲不振、気持ち悪い、熱寒が交互に出るなど、
肝胆鬱熱タイプは、赤ら顔、目の充血、怒りっぽい、頭痛、などの症状がみられます。
このような場合に使う漢方薬を紹介しましょう。
柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
体力中等度又はやや虚弱で、多くは腹痛を伴い、ときに微熱・寒気・頭痛・はきけなど
のあるものの次の諸症:胃腸炎、かぜの中期から後期の症状
竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)
体力中等度以上で、下腹部に熱感や痛みがあるものの次の諸症:排尿痛、残尿感、尿のにごり、こしけ(おりもの)、頻尿
※上記の漢方薬は一例です。専門の相談薬局で体質にあった漢方薬をご利用ください。
漢方専門相談薬局で体質にあった漢方薬をご利用ください。
口苦対策!養生法
肝胆をいたわる養生を紹介します。
●早く就寝、食べ過ぎは注意して
漢方では、23時から3時が、胆と肝の時間と考えます。
この時間には、お腹が空っぽの状態が望ましいので、夜ご飯の食べ過ぎや夜遅くの食事は控えるように心がけましょう。お酒の飲み過ぎにも気を付けてください。
そして、早く寝ること!
この時間に就寝しているのが一番望ましいです。
●肝胆に働きかける食材は?
まずはストレス対策!
過剰のストレスは、肝の機能に影響し、胆汁の分泌にも関係していきます。
肝の機能を正常に整える食材としては、
菊花、金針菜、クレソン、セリ、セロリ、トマト、ピーマンなどがあります。
意識して摂ってみてはいかがでしょう。
●脇を伸ばす
1日数回、グーッと身体の側面を伸ばすようにしましょう。
気の巡りや消化が良くなりますよ。
とうもろこしのヒゲで、口苦対策!
とうもろこしのヒゲのことを南蛮毛(なんばんげ)といいます。
水の巡りを良くする働きがあるので、むくみやだるさ、消化不良などにおススメです。
肝胆にも働いてくれるので口苦にも有効です。
湿度が高い、梅雨時期の対策としても利用したい素材ですね。
ヒゲ付きのとうもろこしを買って、とうもろこしのヒゲを煎じてみましょう。
作り方
とうもろこしのヒゲを良く水洗いをして、水気をきって、乾かします。
※そのまま乾かしてもいいですが、乾かす前に軽くフライパンで煎ると香ばしくなります。
水:600cc
南蛮毛:10g位
沸騰後、弱火で15分ほど煎じます。
煎じ液は、ほのかなとうもろこしの香りがあります。
お茶として水分代わりに飲んでもいいですし、これをベースにスープを作るなど料理で使う水代わりに使ってみてもいいですよ。
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