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公開日:2020.10.10 更新日:2020.10.104872view

冬に向けて体力補強、秋の味覚のお味噌汁

家族の薬膳 〜家族を守るママの養生 Vol.14〜

季節の変わり目はご用心
先日の中秋の名月、御覧になりましたか?
満月の前日だったので、ほぼ真ん丸の綺麗な月でしたね。

保育園の帰り道に月が見えたのですが、途中から建物に隠れて見えなくなってしまい、「かくれんぼのお月様を探しに行こう」と、家に荷物だけ置いて子供とお月見散歩に。
ちょうどお月様が見える場所を見つけ、子供とのんびり眺められました。

お月見団子も一緒に作り、「お月様みたいに真ん丸にするんだよ」と伝えると、ころころ一生懸命、真ん丸にしてくれました。
(子供と一緒に盛り付けました)

自然の移り変わりを感じながら暮らせる子になってほしいと思っているので、お月見散歩も、たまにはいいなと思いました。

夜のお散歩でも感じましたが、朝晩の冷え込みが増してきました。
今は二十四節気の「寒露」の時期。
寒露とは、晩秋から初冬にかけての霜になりそうな冷たい露を指し、北地では初氷が出来る頃でもあります。

つい先日まで、日中は真夏のような暑さでしたが、もう暦の上では、晩秋です。
気温の変化が激しい季節の変わり目は、体調を崩しやすい時期でもありますので、用心して過ごしましょう。

肌寒い時は、一枚羽織る。
食事も温かいものを多くとることが、養生に繋がります。

今回の家族の薬膳では、家庭の定番、お味噌汁をご紹介します。

お味噌汁も薬膳に
お味噌汁は、毎日飲まれている方も多いかと思います。
毎日作っていると、今日の具材は何にしようと悩む時もありますよね。

食材には、それぞれ性質があるので、体調に合わせて具材を選ぶのも、立派な養生・薬膳になります。
例えば、冷たいドリンクを飲みすぎて、胃の働きが弱っている時は、キャベツと生姜のお味噌汁を。
暑い日差しの中で沢山遊んだという時は、ナスと大根のお味噌汁を。
お味噌汁の定番の具材、わかめと豆腐のお味噌汁も、身体の熱を冷ます働きがあります。

これからの季節は乾燥による咳が気になりますが、そんな時は、白菜とにんじんのお味噌汁を。
組み合わせは無限に出来ますね。

今回は、秋の味覚の、さつまいもときのこのお味噌汁をご紹介します。
元気を補い、寒さが増すこれからの季節を乗り切りましょう。

【材料】
・さつまいも:1本(約300g)
・しいたけ:3個
・しめじ:1/2パック
・えのき:1/2パック
・だし汁:900ml
・みそ:約大さじ2

【作り方】
①さつまいもは皮ごと5mm厚の半月切りにする。しいたけは薄切り、しめじ、えのきは小房に分ける。
②鍋にだし汁、①を入れ火にかけ、沸いたら中弱火にして約10分煮る。
③さつまいもに火が通ったら、一旦火を止め、味噌を溶き入れ、再度火をつけ沸騰直前まで温めたら完成です。

【食材メモ】
さつまいも : 気を補い、疲れや食欲不振を癒す。利水作用があり、むくみや軟便に良い。
しいたけ : 元気をつけ、弱った身体を補強する。胃の消化力をサポートする。


子供が大好きなさつまいもがたっぷり入った、甘めのお味噌汁です。
お味噌自体は身体を冷やす性質があるので、お味噌汁をお碗に注いでから、大人の分だけでも七味唐辛子を入れると、身体を温める働きが加わりますし、香りも増して食欲をそそります。


市川 三弓
市川 三弓 - Miyumi Ichikawa

漢方スタイリスト、養生薬膳アドバイザー、ハーバルセラピスト、フードコーディネーター。一児の母。自身の体調不良をきっかけに漢方・薬膳を学ぶ。肉親の病も薬膳でサポートし克服。飲食店舗での薬膳イベント開催や薬日本堂でのセミナー講師を経て、現在は子供向けの薬膳を日々研鑽中。

◎レシピ協力
『薬日本堂の漢方で体をととのえる穀菜食』(主婦の友社)
『はじめての漢方ライフ 薬膳レシピ&食材べんり帳』(主婦の友社)
◎子供のご飯記録:https://www.instagram.com/ikumeshi2017

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