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公開日:2020.09.01 更新日:2020.09.019028view

のどの違和感!~秋に向けたのどケア養生法~

プチ不調は自分でカイゼン Vol.17

のどのイガイガ・痛みに注意!
この時期から秋本番に向けて、のどの調子が悪くなる原因は、大きく2つ考えられます。

1つは、のどカゼをひいた時。
漢方では、風熱(ふうねつ)といい、鼻や口から病邪が侵入してきます。高熱が出て、唾を飲むのも大変な状態になります。今はコロナの影響から、ほぼすべての人がマスクをしていることが、のど風邪の予防にもつながっていますね。

2つ目は、乾燥によるもの。
熱中症のリスクから夜通しクーラーをつけたまま寝ている方が多いと思います。
クーラーは室内の熱と湿を屋外に出しますので、朝起きた時にのどがイガイガしている人も多いのでは。
また、夏から秋への気候の変化に伴って【湿】から【燥】に外気は移行していきます。
秋の乾燥に伴って一番影響を受けるのがのどになります。

夏場は暑さにより汗を多くかきます。
水分を意識して取っているとは思いますが、身体の消耗は蓄積されていきます。
秋に風邪をひくとこじれてしまい夜に空咳が続くのも、夏の消耗に秋の乾燥がダブルパンチで影響するからと考えられますね。

のどの調子を整える養生法
●白食材で潤いを
【梨】
梨は、のどに潤いを与え熱を下げるので、発熱後ののどの渇き、空咳、痰が引っ掛かった感じの時やのどのイガイガにおススメです。また、酒毒をとるのでお酒を飲み過ぎたときのデザートにもいいですね。
【大根】
のどや鼻、皮膚の炎症を沈めます。
消化を促進するので、胃もたれやお腹の張りにもおススメです。
また、のどの不快感や咳、黄色い痰、口内炎の時も意識して摂りましょう。

~のどの調子を整える大根飴レシピ~
大根を1~2cmくらいの角切りにし深めの保存容器に入れ、大根が隠れるまでハチミツを入れます。容器を冷蔵庫で一晩ほど寝かせると大根汁とハチミツのドリンクが出来上がります。
それを、朝晩におちょこ1杯ずつ飲みます。

●緑茶うがい
お茶に含まれるカテキンには抗菌作用などの特性があります。
カゼやウイルスなど感染症の予防になりますね。

うがい用のお茶は、2煎目でも大丈夫です。ティーバッグでもOKです。
茶葉 1g(スプーン約1/3程度)あたり、100mlの熱湯を用意し、20分抽出します。
それを水で2倍にうすめ、うがい液として使います。

約500ccの水筒に、ティーパック1ヶを入れ、熱湯を注ぎ、ほどよい温度に冷ましてからうがいをしていいですよ。

茶カテキンは熱湯で多く抽出されますので、熱湯を使いましょう。

金銀花でのどケア対策
黄色と白の花をつけることからこの名前になりました。
別名はスイカズラ。

清熱解毒(せいねつげどく)―熱を冷まし毒をとる
疏散風熱(そさんふうねつ)―風熱のカゼ、のどの炎症や痛みをとる
の働きがあります。

応用で、のどのイガイガ、ニキビ、口内炎などにも使えそうですね。
お茶として、甘草(リコリス)や菊花、ミント、ドクダミなどと合わせてブレンドしても活用できます。
私は、ジャスミンに菊花と金銀花を入れたブレンド茶をイライラ防止とのどのケアで愛飲しています。

金銀花が入った代表的な漢方薬に、銀翹解毒散(ぎんぎょうげどくさん)があります。
効能効果:かぜによるのどの痛み・せき・口(のど)の渇き・頭痛
救急箱にあったら安心ですね。


鈴木 養平
鈴木 養平 - Youhei Suzuki[薬日本堂漢方スクール講師・薬剤師]

1969年宮城県生まれ。東北医科薬科大学卒業後、薬日本堂入社。臨床を経験し、店舗運営、教育、調剤、広報販促に携わる。札幌に勤務中、TVの漢方コーナーにてレギュラー出演。漢方薬による体質改善の指導・研究にあたる一方で、“漢方をより身近に”とセミナー講師・雑誌・本の監修(『おうちでできる漢方ごはん』『かんたん・おいしい薬膳レシピ』)で活躍中

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