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公開日:2015.08.01 更新日:2020.07.273280view

夏バテ、寝苦しさを解消する【棗と蓮の実のペースト、桃とフェンネルのコンポート】

簡単薬膳レシピ(14)

 この時期、暑さからくる疲労の蓄積でかえって眠れなかったり、寝苦しく熟睡できないことにより寝不足を感じている方も多いのではないでしょうか。また、エアコンの効いた室内と外気温の差が大きく、体温調節の機能が乱れて体調が悪くなります。今回は、慢性的な疲労や不眠に対応するレシピを二種類ご紹介します。

棗と蓮の実のペースト
棗は気と血を補い、心を穏やかにするはたらきがありますので、普段から積極的に摂っていただきたい食材です。また、蓮の実も精神の安定に効果的です。この二つを同時に摂ることで、気血を補い、不眠解消の効果も期待できます。棗のやさしい甘味と蓮の実のポクポクした食感が楽しめるペーストです。ただし、胃もたれを起こしやすい方は摂りすぎに注意しましょう。

■材料(作りやすい量をご紹介します)
棗・・・30g
蓮の実・・・30g
蜂蜜(お好みで)・・・大さじ1
水・・・ およそ500cc(材料にひたひたにかぶる程度。鍋の大きさによって加減して下さい。)

■作り方
1. 棗と蓮の実はそれぞれ、ひたひたの量のお湯で茹でます。ゆで汁は捨てずに残しておきます。
2. 柔らかくなったら、棗の種を取り除きます。
3. 棗と蓮の実をあわせてフードプッロセッサーやブレンダーで潰し、ペーストにします。少し硬いようであれば、1.の茹で汁を適量加えてのばします。
4. お好みで蜂蜜を加えます。

パンやクラッカーにのせたり、あんこのように白玉に添えたり、黒糖(黒砂糖ではない)を適量加えてお湯に溶いて飲んでいただくのもおすすめです。棗の皮の食感が気になるかたは、茹でた後に皮を取り除いてからペーストにするとなめらかになります。

桃とフェンネルのコンポート
桃は潤いをあたえ気血を補うので、夏場の喉の渇きや夏バテに効果的です。汗をかいて消耗した時にも適しています。また、大腸に働きかけるので便秘にも効果があり、美肌作りを助けてくれます。ただし、胃腸が虚弱で下痢しやすい方は食べ過ぎないように注意しましょう。フェンネル(茴香-ウイキョウ-)は気の巡りを良くし、あたためる効果もあるので、エアコンで身体の芯まで冷えがちなこの時期にもおすすめです。

■材料(1人分)
桃・・・1個
水・・・300ml
砂糖・・・大さじ3
フェンネル(茴香)・・・ひとつまみ

■作り方
1. 桃は固めのものがおすすめです。皮をむき四等分または六等分にします。
2. 鍋に水と砂糖を入れて火にかけ、煮立ったところで桃を入れ、弱火で10分煮ます。
3. フェンネルを加えてさらに5分煮ます。
4. 火を止めて、粗熱がとれたら煮汁ごと瓶に入れます。

古橋 智子 - Tomoko Furuhashi
[ 漢方上級スタイリスト,養生薬膳アドバイザー ]
[ 中国茶文化協会認定中国茶アドバイザー ]
「マルシェ・ド・ザジ保存食・薬膳料理教室」主宰。
20代から保存食作りに親しみ、おもに東京と埼玉の子育て支援サロンやカルチャーサロンでワークショップ講師として活動。イベント出展もおこなっている。
素材の旬だけでなく、体質・体調に合った材料での保存食作りをしたいという思いから漢方を学び、単なる保存食にとどまらない「薬膳保存食」のレシピを次々考案中。

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